小さな体でとってもかわいいニホントカゲ。身近な生き物だし、飼育してみたい!という人もいますよね。
しかし、ペットショップではなかなか見かけることも少なく入手は困難です。
そこで今回は、野生のニホントカゲを捕まえる方法をご紹介します。
目次
ニホントカゲとは?
日本固有種であるニホントカゲは、ツヤツヤと光沢があるのが特徴のトカゲです。
生息地によって西日本のニホントカゲ、東日本のヒガシニホントカゲ、伊豆半島のオカダトカゲの3種類に区別されています。
体型はずんぐりしていて、頭から尻尾の先まで15~25cmほどの大きさです。
森の中から市街地までさまざまな環境に幅広く生息しています。
青い尻尾のトカゲ
鮮やかな青い尻尾のトカゲを見たことがある人も多いのではないでしょうか。実は、あれはニホントカゲが大人になるまでの期間限定の姿なのです。
まだ動きが遅い幼いトカゲは、外敵にも簡単に捕まってしまいますよね。そんな時、トカゲなどの爬虫類は身を守るために「自切」することがあります。
自切とは、鳥や動物などの外敵から身を守るために自分で尻尾を切ることです。切れた尾はしばらく動いているので注目はそちらに行き、トカゲ本体は逃げることができます。
青くてよく目立つ綺麗な尻尾は、小さなニホントカゲが生き延びるための大切な武器なんですね。
ニホントカゲを見つけるポイントは?
ニホントカゲは公園や川の近く、家の庭先などの身近な場所にもいます。
ここでお伝えするのは、捕まえるのに最適な時期や見つけやすい場所についてです。
どんな場所でどうやって生きているのかを知っておくと、見つけやすくなりますよ。
捕まえやすい時期
ニホントカゲを捕まえられるのは、4月から9月頃の暖かい時です。
気温が低くなると活動しなくなり冬眠するため、寒い時期に探すのは難しいでしょう。
また、ニホントカゲの産卵時期は春、そして初夏頃に孵化し始めます。夏から秋にかけて目にする幼体は、成体と比べると捕まえやすいです。
慣れていない人は、青い尻尾の小さなニホントカゲを探してみてくださいね。
見つけやすい場所
ニホントカゲが好むのは、草木が多い所や石垣などの隠れ家がある場所です。
昼行性のトカゲは、気温が高くなる時間になると日が当たる所に体を温めに出てきます。餌になる虫がたくさんいそうな、隠れられるものが近くにある場所を探すといいでしょう。
そして、ニホントカゲはあまり行動範囲が広くない生き物です。1匹いれば他にもまだいる可能性が高いので、付近を探すと別の個体も見つけられるかもしれません。
晴れた日は日当たりのいい所をどんどん探してみてくださいね。
ニホントカゲを捕まえる方法は?
それではここから、ニホントカゲの捕まえ方をご紹介します。
基本的には直接素手で捕獲するのが早いですが、慣れない人にはなかなか難しいのが現実。
捕まえるにはいろいろな方法があるので、うまくいくか試してみてくださいね。
手で捕まえる
ニホントカゲは素手で捕まえることができます。
とても警戒心の強い生き物ですが、捕食するとき以外はじっとしていることが多いです。
捕まえる際には、気付かれないように後ろからそっと近づいて素早く体を押さえます。
草むらなどの周りに何もない場所なら、虫取り網を使ってもいいでしょう。しかし、ニホントカゲが好む隠れやすい障害物のある所では素手の方がうまくいきます。
動きが早いのでなかなか難しいかもしれませんが、警戒される前にサッと押さえるのがコツですよ。
罠を仕掛ける
すばしっこくて手で捕まえるのは難しい!という人は、罠を仕掛けて捕獲するのがおすすめです。
バケツなどの容器に餌を入れてニホントカゲがいそうな場所に設置する方法なら、誰にでも捕まえられます。
罠は、穴を掘って容器を埋めるか斜面に立てかけて固定するなどして、中に入りやすい状態にしておきましょう。
ニホントカゲはツルツルした壁を上ることができないので、一度入ったらもう逃げられません。
罠を設置したらしばらく時間をおいてから確認し、トカゲが落ちていたらすぐに確保してくださいね。
トカゲ釣り
警戒心の強いニホントカゲを捕まえるには、少し離れたところから釣る方法もあります。
長い棒の先にタコ糸をつけて餌の虫を結んだ仕掛けで、トカゲに虫を食べさせて釣り上げる方法です。
フィールドでトカゲを発見したら、餌を顔の前にゆっくりと置いて食いついてくるのを待ちます。
そして、トカゲが餌を飲み込んだら素早く引き上げて、ケースで受けて保持しましょう。
その際はなるべく衝撃を与えないようにし、餌を吐き出してしまわないようにするのがポイントです。
なお、餌はトカゲが飲み込めるサイズの小さなミミズやバッタなどを使いましょう。
この方法だと、警戒心が強くて素早い大人のニホントカゲも安全に捕まえることができますよ。
捕まえるときの注意点
ニホントカゲを捕まえるには、慎重さが大切です。小さな生き物は乱暴に扱うと簡単に傷ついてしまいます。
捕まえるときには、焦って力を込めすぎないように注意しましょう。
また、尻尾の自切にも気を付けなくてはいけません。自切した後には数か月かけて再生尾が生えてきますが、トカゲは大きなダメージを負います。
体を張って命を守るのですから、負担が大きいのも頷けますよね。できるだけ優しく、怪我を負わせてしまわないように上手に捕獲しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?野生のニホントカゲを捕まえるには、事前に生態を知っておくと見つけやすいです。
どんな環境にいるのか、どういった習性があるのかを把握しておくと捕獲のハードルも下がります。
捕まえるのは少し難しいかもしれませんが、何度も挑戦してみるといいでしょう。
ぜひ暖かい時期の晴れた日に、ニホントカゲがいそうな場所を探してみてくださいね。